神奈川県警小田原署は16日、小田原市の無職の70代男性がSNS(ネット交流サービス)を通じて暗号資産の投資を持ちかけられ、現金約2億4000万円をだましとられたと発表した。同署は詐欺事件として捜査を進めると共に、「SNSで知り合った見知らぬ人の投資話に乗らないで」と注意を呼びかけている。
署によると男性は2023年11月中旬、若い女性を名乗るアカウントからフェイスブックの友達申請があり、メッセージが送られてきた。その中で暗号資産取引を持ちかけられ、取引アプリをダウンロード。指定された口座に現金を振り込んだ。
取引を進めるうちに利益が出たことから、男性が「もうけを引き出したい」と依頼すると、容疑者側から数十万円の送金があったため、信用したという。さらに、「今度会いましょう」とメッセージも送られてきたことから、男性は「やりとりが楽しく、好意を持ってしまった」と話しているという。
男性は、容疑者らが管理する複数の口座に23年12月~24年3月の間、1回100万~500万円を計53回にわたって振り込んだ。【横見知佳】