自民党の森山裕総務会長は11日、派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けて離党した世耕弘成前参院幹事長(和歌山選挙区)について「今までの実績を考え、今後の活躍を期待する意味からも、しかるべき対応があっていいのではないか」と述べ、来年改選の参院選で自民から世耕氏への対立候補を立てるべきではないとの認識を示した。和歌山市で開いた党の「政治刷新車座対話」で語った。
森山氏は会合後、記者団に、自身が2005年の郵政選挙で当時の小泉純一郎首相から刺客候補を立てられた経験を踏まえ「自民党の歴史の上で刺客を立ててやることが本当にいいのかといまだに思っている」と言及。「総務会長という立場を離れて申し上げる」と断りながらも「県連の判断に委ねるしかないが、賢明な判断をお願いしたい」と話した。【東久保逸夫】