本州南岸の低気圧が発達しながら東へ進んだ影響で5日、関東甲信を中心に雪が降った。東京都心でも降雪が観測され、広い範囲で大雪警報が発表された。高速道路では通行止めが発生し、鉄道や空の便にも運休が出た。気象庁は6日朝にかけ降雪が続き、平地でも警報級の大雪になる可能性があるとして警戒を呼び掛けた。
気象庁によると、5日夕現在で大雪警報を出したのは、東京都の西部や千葉県の北西部、神奈川、山梨、長野の各県など。5日午後4時現在、各地の積雪量は、東京・多摩西部で約5センチ▽前橋市で5センチ▽宇都宮市と甲府市で2センチ▽横浜市と水戸市で1センチ――などとなっている。
5日午後6時から予想される24時間降雪量は、関東北部の山地で40センチ▽箱根から多摩や秩父にかけてと、甲信で30センチ▽関東北部や関東南部の平地で15センチ▽東京23区で8センチ――となっている。
気象庁は6日朝にかけ、一般道でも積雪や路面の凍結で交通障害が発生する可能性があるとして注意を促している。
大雪で交通機関も乱れた。高速道路各社は、5日昼ごろから高速道路の一部区間で通行止めを開始。東名高速道路や中央自動車道、関越自動車道、首都高など広い範囲で通行止めが発生した。各社は、不要不急の外出は避け、やむを得ず高速道路を利用する場合は冬用タイヤの装着やタイヤチェーンを携行するよう呼び掛けた。
日本航空（JAL）は5日午後4時現在、東京・羽田空港発着の便を中心に国内線計67便の欠航を決め、約7190人に影響が出た。全日空（ANA）も午後0時45分現在、34便の欠航を決定し、約4170人に影響した。
JR東日本は5日朝、降雪が見込まれるため、午後5時以降の「あずさ」「かいじ」を運休すると発表した。新宿駅と東京駅を出発し、甲府駅などに到着する上下線計14本が全区間で運休した。【巽賢司】
