米東部メーン州の州高裁は17日、2024年米大統領選の共和党州予備選へのトランプ前大統領の参加を認めないと先月決定したベローズ州務長官に再検討を命じた。トランプ氏は21年1月の連邦議会襲撃事件に絡んで「国家への反乱に関与し、憲法の規定に基づいて大統領就任資格を失った」と判断されたが、州高裁は、この問題を巡る連邦最高裁の判断が出るまで結論を先送りするよう求めた。
この問題を巡っては、コロラド州最高裁とメーン州の州務長官が23年12月、トランプ氏の州予備選参加を認めない判断をそれぞれ示した。トランプ氏側はコロラド州の判決について上訴し、連邦最高裁が2月に弁論を開くことを決めた。両州の予備選は共に3月5日の予定で、連邦最高裁の判断がそれまでに示されない場合、トランプ氏は参加可能となる。
共和党候補選びは既に始まり、トランプ氏は15日の中西部アイオワ州党員集会で完勝した。しかし、仮に連邦最高裁が「大統領就任資格を失った」と判断すれば、トランプ氏は党候補争いだけでなく、11月の本選出馬の道も断たれる。【ワシントン秋山信一】