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安保法制に憲法判断「明白に違反といえない」 仙台高裁判決


 集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法は憲法に違反し、平和的生存権や人格権を侵害されたとして、福島県いわき市民ら170人が1人1万円の損害賠償を国に求めた訴訟で、仙台高裁(小林久起裁判長)は5日、原告の請求を退けた1審・福島地裁いわき支部判決を支持して控訴を棄却した。そのうえで「安保法制は憲法9条や平和主義の理念に明白に違反するとまではいえない」との判断を示した。

 原告側弁護団などによると、同種の裁判は全国22の地裁・支部で25件起こされ、原告は計約7700人に上る。最高裁で9件、高裁で10件が係争中で、敗訴が続いていたが、憲法判断に踏み込んだのは初めて。

 判決は、集団的自衛権の行使を容認した憲法解釈の変更について、「憲法の基本理念である平和主義に重大な影響を及ぼす可能性のある変更」と言及し、「憲法9条の下で許される武力行使の限界を超えると解する余地もある」と指摘。政府の国会答弁を踏まえ、武力行使の要件や自衛隊の防衛出動は厳格に解釈運用されなければならず、「今後の政府の行動において、憲法上の重みを持ってしっかりと守られるべきものだ」とした。

 判決を受け、弁護団は「政府の国会答弁を無批判に肯定する不当な判断だ」とする声明を出した。一方、判決が集団的自衛権の行使容認で憲法9条の解釈が変更されたと明確にした点については評価した。【柿沼秀行】

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