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ジャニーズの広告起用再開「救済見極めた上で」 同友会代表幹事


 ジャニーズ事務所の性加害問題で、同事務所が新会社の設立や社名の変更などを発表したことを受け、経済同友会の新浪剛史代表幹事は3日の定例記者会見で「前進した」と一定の評価をした。その一方で、企業による所属タレントの広告起用の再開については、「被害者の救済が着実に実行されるかなどを見極めた上で判断していくことだ」と話した。

 性加害問題を受け、新浪氏が社長を務めるサントリーホールディングス(HD)を含め、所属タレントを広告に起用してきた企業は相次いで起用見直しの方針を示してきた。

 サントリーは、ジャニーズ事務所と広告や販売促進で新たな契約を結ばない方針を示している。自社での起用再開について新浪氏は、新会社における被害者救済方法や再発防止のためのガバナンス体制の詳細をまだ理解しているわけではないとして「すぐ再開しますよ、というモードにはなっていない」と述べた。

 企業として取引先の人権侵害にどう向き合っていくべきかを問う質問には「(今回の性加害問題が)海外でずいぶん報じられ、海外で『日本そのものがそうなんじゃないか』と言われてしまったことは、私自身も非常に悔しい思いをしている」と話した。「私たち(企業)は再度人権というものを考え直し、グローバリゼーション(世界化)を進めていきたい」と今後のあり方を示した。

 新浪氏は、ジャニーズ事務所が9月7日に行った1回目の記者会見で社名維持に肯定的な見解を示していたことや藤島ジュリー景子前社長が代表取締役にとどまり、全株保有の方針などを示したことを同12日の記者会見で「対応が不十分だ」と批判。「所属タレントの起用はチャイルドアビューズ(子どもに対する虐待)を企業が認めるということ」と述べ、「断固として毅然(きぜん)たる態度を企業として示さなくてはいけない」と呼びかけていた。【町野幸】

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