福島県二本松市の「東北サファリパーク」で飼育員の加藤健一さん(53)がライオンのオリの中で倒れて死亡した事故で、同園は30日、加藤さんが展示場にいたライオンを別の従業員と共にオリに収容する作業の際、オリの展示場側の扉とは反対の飼育員用の扉が開いていたことを明らかにした。
同園によると、9月28日午後3時22分、ライオン担当の加藤さんは八つあるオリのうち、「檻(おり)6」にエサを入れていた。この時、何らかの理由で「檻6」の飼育員用の扉が閉められていなかった。同23分に隣の「檻7」の展示場側の扉からライオンを「檻6」に収容しようとした際、加藤さんは「檻6」の飼育員用の扉が開いていることに気が付き閉めようとしたが、間に合わずに襲われた。
同園の熊久保信重代表取締役は「事故を発生させてしまったことの責任を重く受け止め、各関係機関の捜査に協力し、事故原因の究明と各関係機関からの指摘指導をもとにさらなる安全対策を施し、再発防止に努める」とコメントした。【松本ゆう雅】