埼玉県深谷市と本庄市、利根川を挟んで両市と隣接する群馬県伊勢崎市は連携して2024年9月に利根川周辺で花火大会を開くと発表した。深谷市出身の実業家、渋沢栄一が描かれた新1万円札が来夏に発行されるなど、3市の「メモリアルイヤー」となることから企画した。【大澤孝二】
新1万円札発行の他に、24年は、近代養蚕法を開発した「田島弥平旧宅」(伊勢崎市)が「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産として世界遺産登録されてから10周年を迎えたり、本庄市と伊勢崎市を結ぶ坂東大橋の架け替えから20年となったりするなど、3市にとって大きな行事が目白押しだ。
1日の共同記者会見で、深谷市の小島進市長は「3市の経済圏は共通していて、仲も良い。自治体ごとの特性を生かし、今後は共通の電子通貨を発行するなど関連企画も考えたい」と話した。本庄市の吉田信解(しんげ)市長は「買い物や医療面でも互いの市の行き来は活発。持続可能な社会づくりに連携は必須だ」と語った。伊勢崎市の臂泰雄市長は「3市は昔から利根川の水運で人的交流や経済発展を遂げてきた街。花火大会を一過性で終わらせず、市民同士の交流を深めるきっかけにしたい」と述べた。
花火大会の日程など詳細は未定。予算は6000万円程度で、伊勢崎市境島村地区周辺での打ち上げを考えているという。