韓国外務省の任洙奭(イムスソク)報道官は31日の記者会見で、関東大震災下での朝鮮人虐殺を巡り、松野博一官房長官が「政府内で事実関係を把握する記録が見当たらない」と述べたことについて、「韓国政府はこれまで、さまざまな機会で日本に対し過去を直視するよう求めてきた」とコメントした。
9月1日で発生から100年となる関東大震災の混乱下では、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などのデマが広がり、多くの朝鮮人が虐殺された。松野氏の発言は、30日の会見で虐殺についての認識を問われて答えたもの。
任氏は31日の会見で、日本政府に対し真相究明のための調査の必要性を訴え、資料の提供を要請しているとし、「今後も必要な措置を引き続き検討する」と述べた。【ソウル日下部元美】