両目開かないよう患者のまぶたにテープ 看護師を懲戒解雇 岐阜

　高齢者・障害者医療などを手がける岐阜市の河村病院は9日、入院患者のまぶたにテープを貼り付けて両目が開かないようにしたなどとして、女性看護師1人を懲戒解雇処分にしたと発表した。別の女性看護師1人の問題行為も発覚し、ほかにも患者への虐待がなかったか調査するという。

　病院によると、回復期病棟を担当する女性看護師が2022年12月、女性患者のまぶたに医療用テープを貼り、持ち込み禁止の私有スマートフォンで撮影して職員間で共有した。患者が寝なかったためとみられる。内部調査で事実関係を確認し、2月下旬に解雇した。

　このほか、22年11月には、病室で転倒した男性患者の写真を撮影したなどとして、別の女性看護師を訓戒処分とした。この看護師は事実関係を認めて5月に退職した。上司の看護師長は主任に降格処分にした。

　河村病院を傘下に置く医療法人社団は、高齢者入所施設や訪問介護などの事業も展開する。中島弘幸病院長は病院の公式ウェブサイト上で「患者やその親族ら全ての関係者にご迷惑とご心配をかけたことを深くおわびする」とコメントした。【太田圭介】