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吉野ケ里遺跡 石棺墓の石蓋開く 「謎のエリア」1800年ぶり


 佐賀県は5日、弥生時代の大規模な環濠(かんごう)集落跡で知られる国指定特別史跡「吉野ケ里遺跡」(同県神埼市・吉野ケ里町)で4月に見つかった、弥生時代後期後半~終末期(2世紀後半~3世紀中ごろ)のものの可能性が高い石棺墓(せっかんぼ)の石蓋(いしぶた)を開き、内部の調査を始めた。墓は未盗掘で、約1800年ぶりにその姿が明らかになりそうだ。

 この日は4枚の石蓋を重機を使って順番に開く作業を進めたが、内部は大量の土で埋まっていた。今後は内部の土を取り除く作業を進め、副葬品の有無などを調べる。内部の調査は15日まで続く予定。

 石棺墓は遺跡中央付近にある日吉神社跡地の「謎のエリア」と呼ばれる場所にあり、4月に表土を掘削中、石蓋4枚が見つかった。4枚は1列に並んでおり、全長約2・3メートル、最大幅約65センチ、最大厚さ約18センチ。

 石棺墓を埋める際に掘られた穴(墓坑(ぼこう))は長さ約3・2メートル、幅約1・7メートルあり、一般的な墓坑(長さ2メートル程度)より規模が大きい。石蓋には、死者を封じ込めるとされる「×」や「キ」に似た線が多数刻まれていた。見晴らしの良い丘陵頂部に単独で埋葬されていることなどから、有力者の墳墓の可能性が高いとみられている。

 石棺墓は弥生時代後期後半から古墳時代初頭(2世紀後半~3世紀末)にみられ、邪馬台国があったとされる時代と重なる。同遺跡では弥生中期の王の墓は発見されているが、弥生後期の有力者の墓は見つかっておらず、「副葬品が出れば、有力者だといえる一つの論拠になる」(県文化課)と期待が持たれている。【斎藤毅、五十嵐隆浩】

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