米北方軍は4日、首都ワシントン上空に交信不能な軽飛行機が飛来したため、F16戦闘機が緊急発進したと発表した。F16は軽飛行機に接近して交信を試み、熱源探知型の敵ミサイルが命中するのを防ぐために用いる火炎弾「フレア」を発射して注意を引こうとしたが、反応はなかった。米ABCニュースによると、軽飛行機の操縦士は意識を失った様子だったという。軽飛行機はその後、南部バージニア州の国有林に墜落。米CNNによると、4人が搭乗していたが、現場の捜索は難航しており、安否は不明だ。
報道によると、軽飛行機は「セスナ560」で、事前の計画では南部テネシー州から東部ニューヨーク州に向かう予定だった。F16は超音速で飛行したため、周辺地域の地上では衝撃波が報告された。
一連の事案はバイデン大統領にも報告されていたが、避難措置はとられなかった。【ワシントン秋山信一】