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「誠意示せ」中国国防相が反発 アメリカに対中姿勢の見直し要求


 中国の李尚福国務委員兼国防相は4日、シンガポールで開催されたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)で演説し、緊張の高まる台湾情勢について「中国は必ず統一されなければならず、必ず統一される」と台湾への関与を強める米国をけん制した。「米中の対立や衝突は世界にとって耐えがたい苦痛となる」と述べ、衝突回避のため米国側に対中姿勢の見直しを求めた。

 オースティン米国防長官は3日の演説で、「台湾海峡での衝突は破滅的なものになる」と警告した。これに対し李氏は「台湾問題は中国の核心的利益に関わる問題であり、中国の内政だ」と反発した。そのうえで「誰かが台湾を中国から分離しようとするなら、中国軍は一瞬たりともちゅうちょしない」と武力行使を辞さない姿勢を改めて表明した。

 領有権などを巡り周辺国との摩擦が懸念される南シナ海情勢では、「地域諸国の共同の努力によりおおむね安定している」と強調した。米国主導の「インド太平洋戦略」についても「イデオロギー的な戦略」と指摘し、「『アジア太平洋版のNATO(北大西洋条約機構)』を推進する企ては、この地域を紛争と衝突の渦に陥れるだけだ」と批判した。

 李氏は演説の最後に「国際社会は中米関係の健全で安定した発展を望んでおり、紛争や対立を懸念している」と米中関係に言及。オースティン氏が中国側に対話を呼びかけたことを念頭に「米国は誠意を示し、言動に一貫性を持たせ、両国と両軍の安定化のため実際に行動すべきだ」と要求した。

 米中を巡っては、22年8月のペロシ米下院議長(当時)の台湾訪問や、23年2月に米国上空に侵入した中国の偵察気球を米軍が撃墜したことなどで関係が悪化。中国は、米国がシャングリラ会合に合わせて打診していた国防相会談を拒否する一方で、日韓や豪州、シンガポール、マレーシアなどアジア太平洋諸国と積極的に会談を実施している。【北京・岡崎英遠】

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