広島市中区の平和記念公園で24日、原爆慰霊碑の石室に納められた原爆死没者名簿124冊を外に出し、湿気を取り除く「風通し」があった。市によると、5月の第3水曜に実施される恒例行事だが、今年は19~21日に開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)の影響で1週間延期されていた。
広島は8月6日、78回目の原爆の日を迎える。名簿は2022年の風通しから新たに4978人の名が加えられ、全124冊に33万3920人の名前が記されている。広島での奉納を望んだ長崎の被爆者13人の名を刻んだ1冊も含まれている。
原爆投下時刻の午前8時15分、市職員約20人が黙とうした後、地下の石室から取り出した名簿を白い布の上に並べ、傷みがないか1ページずつ丁寧にめくって確認した。【岩本一希】