バイデン氏、日韓首脳の訪米を招請 3カ国の首脳会談で

　日米韓3カ国の首脳会談が21日、広島市内で開かれた。ホワイトハウスによると、バイデン米大統領は、岸田文雄首相と韓国の尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領にそろって訪米するよう招請した。具体的な日時は未定だが、日韓関係の改善を契機に、日米韓3カ国の協力分野の拡大につなげたい思惑があるとみられる。

　日米韓の首脳会談は、韓国も招待国として参加した主要7カ国首脳会議（G7サミット）に合わせて開かれた。3首脳が集まるのは2022年11月にプノンペンで会談して以来。

　米高官によると、バイデン氏は、日韓関係の改善に関して「両首脳の勇気ある業績だ。日米韓の協力関係がより強固になった」と評価。北朝鮮の核・ミサイル開発への対応や経済安全保障分野での協力拡大策を協議した。

　バイデン政権はインド太平洋地域で、複数の同盟・友好国との多国間協力のネットワークを拡充している。日米韓の3カ国協力はこれまで、北朝鮮の核・ミサイル開発に対応するのが主眼だったが、バイデン政権は先端技術協力やインド太平洋地域での新興国・途上国への経済・技術支援などにも幅を広げようとしている。【秋山信一】