ロシアから侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は14日、ベルリンを訪問し、ショルツ独首相と会談した。ゼレンスキー氏は会談後の共同記者会見で、領土奪還に向けた大規模な反転攻勢について「成功に向けた我々の準備はほぼ整っている」と強調した。
ドイツ政府は13日、ウクライナに対し、新たに旧式戦車「レオパルト1」や歩兵戦闘車「マルダー」を含む総額27億ユーロ（約4000億円）規模の軍事支援を行う方針を発表。ショルツ氏は「支援の手を緩めることはない」と反攻を後押しする姿勢を示し、ゼレンスキー氏は「非常に重要で強力な支援だ」と歓迎した。
一方、和平交渉を巡ってゼレンスキー氏は「和平案はウクライナの提案に基づくものでなければならない」と領土の完全回復が前提となる考えを改めて示した。ショルツ氏は「すべての議論は、ロシアが軍隊を撤退させなければならないことを軸に進めなければ、うまくいかない」と応じた。
ゼレンスキー氏はその後、独西部アーヘンに移動し、欧州の統合や世界平和に貢献した人に贈られるシャルルマーニュ（カール大帝）賞の授賞式に参加し、同賞を授与された。
ゼレンスキー氏のドイツ訪問は、昨年2月にロシアがウクライナ侵攻を開始してから初めてとなる。ロイター通信などによると、ゼレンスキー氏はドイツ訪問に先立つ13日、ローマを訪れ、メローニ首相やマッタレッラ大統領と会談した。その後、バチカンも訪れ、フランシスコ・ローマ教皇と約40分間会談した。【ベルリン念佛明奈】
大谷翔平・野球ニュース