国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)は17日、ウクライナでの戦争犯罪に責任があるとして、ロシアのプーチン大統領に逮捕状を発行した。ウクライナ国内の露軍の占領地域から、ウクライナ人の子供をロシア領に不法に連行するなどした疑い。リボワベロワ露大統領全権代表(子供の権利担当)に対しても、同じ容疑で逮捕状を発行した。
ロシアによるウクライナ侵攻後、露占領地では子供たちが、ロシアが一方的に併合を宣言したクリミア半島や露本土に送られ、施設などに留め置かれるケースが多発している。ウクライナ政府の推計では、侵攻後にロシア側に「移送」された子供の数は1万6000人以上に上る。
ロシアはICCに加盟していない。ロシア側に捜査への協力義務はなく、プーチン氏らがICC加盟国に渡航しなければ拘束するのは難しい。【ブリュッセル岩佐淳士】