starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

ロシアにも「サムライの精神伝えたい」 松江の武道家が海外指導再開


 松江市で空手や柔術などを教え、海外にも多くの弟子がいる武道家の重吉伸一さん(65)が、約3年ぶりに海外の弟子たちへの直接指導を再開する。新型コロナウイルス禍で渡航が難しかったが、再開の第一歩として今月下旬から、ロシアで柔術を教える。「久しぶりなので緊張するが、弟子たちの気持ちに応えられるようにしっかりと指導したい」と意気込む。

 重吉さんは、空手や居合術、柔術などさまざまな武道で段位を持ち、武道に幅広く精通する。1982年に日本空手道教育研究会島根支部(現武徳館)を開設。2022年には武道の普及を目指してNPO法人「重吉伸一サムライ道場」を設立し、後進の指導に励んできた。海外でも10年以上前から指導してきたが、新型コロナの世界的な感染拡大を受けて20年2月のイタリアを最後に中断していた。

 コロナ禍の約3年間もSNS(ネット交流サービス)を通じて海外の弟子たちとは連絡を取り合い、オンラインでアドバイスをしたり模範演技の動画を送ったりするなど工夫しながら指導を続けた。スマートフォンの操作は不慣れだったが、国内の若い弟子らに教わり、今ではすっかり使いこなしている。「海外で直接指導ができず、悔しい思いもあった。でもコロナ禍を機に指導方法の幅が広がり、悪いことばかりじゃなかったかな」と前向きにとらえている。

 今年はロシアを皮切りに、スリランカやイタリアにも出向く予定。2月に現地の弟子からの強い要望を受けて渡航を決めたロシアでは、南部サラトフ州などに約2週間滞在して指導や昇段審査などをするという。

 ロシアによるウクライナ侵攻は先行きが見通せず、両国に弟子がいる重吉さんは心を痛めている。「早く戦争が終わり、平和になることを祈っている。相手を敬い、共に高め合うことを大切にする日本の武道の精神を伝えたい」と話している。【目野創】

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.