名古屋市北区の名古屋高速小牧線で昨年8月、大型バスが横転、炎上し9人が死傷した事故で、愛知県警は10日、死亡した男性運転手(当時55歳)=名古屋市守山区=を自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の疑いで書類送検した。
バスの運行会社「あおい交通」(愛知県小牧市)についても道交法違反(過労運転下命・容認)容疑で捜査したが、運転手の勤務状況などから立件を見送った。
書類送検容疑は2022年8月22日午前10時10分ごろ、名古屋高速小牧線下り線で大型バスを運転中、車体を分離帯に衝突させ、乗客の男性(当時64歳)を死亡させたほか、乗客6人と後続の乗用車の運転手の計7人に軽傷を負わせたとしている。
事故を巡っては、国土交通省中部運輸局が22年12月、死亡の運転手を含む複数人の勤務時間が国の基準を上回っていたなどとして、あおい交通に行政処分を出した。【熊谷佐和子】