starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

ウクライナ東部バフムト ロシアが包囲網狭める 防御脆弱に 英分析


 英国防省は4日、ロシアが侵攻するウクライナ東部ドネツク州の要衝バフムトで、包囲網を狭めるロシアに対し、ウクライナ軍の防御が脆弱(ぜいじゃく)な状態にあるとの分析結果を公表した。

 同省によると、ロシアは正規軍と民間軍事会社ワグネルがバフムト北郊で前進し、市内の一部と周辺で、ウクライナ軍との激しい戦闘が続いている。ウクライナ軍は精鋭部隊を増強するなどしているが、ロシアによる3方向からの攻勢に対し、防御が手薄になっているという。また、ウクライナ軍の主要な補給路を含む二つの橋が破壊されたことで、補給能力も低下しているという。

 ロイター通信によると、ウクライナ軍幹部は4日、ロシアがバフムト包囲を試みたが失敗したとフェイスブックに投稿した。だが、ウクライナ側にとって戦況は厳しくなりつつあるとみられる。

 バフムトのオレクサンドル・マルチェンコ副市長は4日付の英BBCの取材に、「無傷の建物など一つもない。市内はほぼ破壊された。通信が遮断され、橋も壊され、ロシア軍は兵糧攻めの戦術をとっている」と述べた。市内に残る約4000人の市民がガス、電気、水を利用できない避難所で生活しているという。

 ワグネルの創始者プリゴジン氏は3日、「ワグネルの部隊がバフムトを実質的に包囲した。残されたルートは一つだけだ」と述べ、ウクライナ軍に撤退を呼びかけた。

 一方、米シンクタンク「戦争研究所」は3日、ウクライナ軍がバフムト北東部と西部で橋を破壊したことを確認したと発表。橋の破壊は、ロシア軍のバフムト東部での行動を制限し、また西への脱出ルートを閉ざす狙いがあると分析している。

 バフムトは、ドネツク州内の主要都市へ続く幹線道路が交差する戦略上の重要拠点とされている。ロシアが占拠すれば、戦果としてアピールできるが、ウクライナ軍にとって、大きなコストを払って防衛する価値があるか、疑問視する専門家の声もある。

 戦争研究所は、ウクライナ政府側の過去の発言や行動などを根拠に、ウクライナ軍がバフムトの一部から統制された形で撤退を開始する可能性を指摘している。【ブリュッセル宮川裕章】

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.