くら寿司がAIカメラ導入 「すしテロ」防止へ対策 迷惑行為を監視

　くら寿司は2日、人工知能（AI）を活用して回転レーンでの迷惑行為を監視するシステムを報道陣に公開した。回転ずしチェーンでは、迷惑行為をした客が自らその様子を収めた動画をネット交流サービス（SNS）上に流す「すしテロ」が相次いでおり、対策に乗り出した。

　くら寿司では回転するすし皿にカバーがしてあり、客はカバーを開けて皿を取る仕組みになっている。皿の数をカウントするためのカメラが既に全店で設置されており、AIを活用した新たな監視システムではこのカメラを利用。一度開けられたカバーが再び閉まるなど不審なカバーの開閉をAIで検知し、不審な動きがあった際は本部で集約し、各店舗に連絡する。

　同社では、約4年前に撮影されたとみられる、レーンから取った皿を元に戻す動画がSNS上で拡散されていた。回転ずしチェーンでは、あきんどスシローの店舗でテーブルに置かれたしょうゆボトルや湯飲みをなめたり、すしにアルコールスプレーを噴射したりする動画が拡散された。迷惑動画の拡散は、牛丼店やラーメン店、うどん店など外食チェーン全般に広がっており、社会問題化している。【妹尾直道】