トヨタ自動車の次期社長に就任する佐藤恒治執行役員（53）は13日、東京都内で記者会見を開き、「新体制で目指すべきは、モビリティーカンパニーへの変革だ」と意気込みを語った。また、世界的な競争が激化している電気自動車（EV）事業について、2026年を目標に、設計や製造方法を最適化した次世代EVを高級ブランド「レクサス」向けに開発する方針を示した。
佐藤氏は会見で、今後のEV戦略について「あらゆる選択肢を提供するという考え方を前提に、その一つであるEVの取り組みを加速していく」と説明。「これまでの内燃機関が前提のクルマ作りと違うアプローチが必要だ」と話し、EVにふさわしい構造や空力設計などを考慮したプラットフォーム（車台）の開発を加速させる考えを示した。
また、4月1日付の新たな経営体制を発表した。中型車などの開発を担当する中嶋裕樹氏と、事業や販売などを担当する宮崎洋一氏が新たに副社長に就任。佐藤氏は「私はキャプテンとしてチームの力を最大化したい」と述べた。
トヨタは1月26日、自社メディア「トヨタイムズ」のオンライン配信で、4月1日付で豊田章男社長が会長に就き、佐藤氏が後任社長に昇格する人事を発表。この配信に出演した豊田氏は「トヨタの思想や技を現場で体現する人。そういう意味で（社長に）適任だ」と佐藤氏起用の理由を説明していた。【福富智】
大谷翔平・野球ニュース