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40代自衛官ら、国賠提訴 「パワハラ告発後に不当逮捕」


 海上自衛隊横須賀基地業務隊(神奈川県横須賀市)に所属する2等海尉の40代男性ら2人が6日に横浜市内で記者会見し、防衛省にパワーハラスメント(パワハラ)の告発をした後で不当に逮捕されたとして、国を相手取って慰謝料など約1000万円の損害賠償を求める訴訟を横浜地裁に起こしたことを明らかにした。提訴は3日付。

 訴えたのは、2尉と自衛隊横須賀病院に勤務していた元3等海曹の20代男性=依願退職。訴状などによると、当時病院勤務だった2尉は2022年1月、部下で退職予定の元3曹から、別の上司である男性曹長からパワハラを受けているとの相談をされた。元3曹は同僚より多くの当直業務を命じられたほか、「次の仕事はお前には無理。退職手続きを取り消してこい」「パワハラなんてもみ消せる」などと言われたという。

 2尉は元3曹の他にも男女計3人から、同じ曹長によるパワハラの相談を受けていた。2尉は曹長の懲戒処分を求める申立書と答申書を作成し、22年2月上旬ごろに海上幕僚監部と横須賀地方総監部に提出した。

 しかし22年9月27日、2尉と元3曹は、自衛隊内の捜査機関である警務隊に虚偽告訴容疑で逮捕された。2人は2日後に釈放され、横浜地検横須賀支部が11月30日に容疑不十分で不起訴処分とした。

 2尉は記者会見で「聞き取りがないまま逮捕された。逮捕された日に異動になり、仕事を与えられていない。告発の報復としか思えない」と主張。22年1月に退職した元3曹も「なぜ逮捕されたのか知りたい」と訴えた。

 防衛省は6日、「訴状が届いた時点で関係機関と検討し、適切に対応する」とコメントした。【園部仁史、内橋寿明】

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