トルコは大小のプレート(岩板)が複雑にひしめき合う場所に位置する地震大国で、マグニチュード(M)7クラスの地震が繰り返し発生してきた。北部を東西に横断する「北アナトリア断層」、南東部には「東アナトリア断層」という大きな横ずれ断層がある。
米地質調査所(USGS)によると、6日午前のマグニチュード(M)7・8の地震は東アナトリア断層付近で発生した。海洋研究開発機構地震津波予測研究開発センターの山本揚二朗副主任研究員は「こうした断層はプレートの力をじかに受けるので、規模の大きな地震が起こりやすい」と説明する。東アナトリア断層付近では、1998年以降M6クラスの地震が4回起きているという。
トルコでは99年8月には北アナトリア断層上の都市イズミトでM7・4の地震が発生し、1万5000人以上が死亡。2011年10月、東部ワンで発生したM7・2の地震では500人以上が犠牲となった。山本さんは「トルコは脆弱(ぜいじゃく)な構造の建物が多く、規模の大きな地震が発生すると倒壊などで被害が拡大しやすい」と指摘する。【垂水友里香】