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ティモシェンコ氏がドバイ休暇=侵攻下で批判、公職者の外遊禁止に―ウクライナ


 ウクライナのティモシェンコ元首相(62)が、新年休暇をアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで過ごしたと写真付きで報じられ、国内で批判を浴びている。汚職と並んで深刻な貧富の差を背景とした「不祥事」と言える。ロシアによる侵攻下で士気に影響しかねず、ゼレンスキー政権も対応に追われた。  ティモシェンコ氏は、2004年に親欧米政権を誕生させた「オレンジ革命」の立役者。現在も野党「祖国」党首として、最高会議(議会)議員を務めている。  27日の現地メディア「ウクラインスカ・プラウダ」によると、ティモシェンコ氏は、ヤシの木を模した人工島の五つ星ホテルに滞在。外部から見つからないよう「用心した」様子だったが、今月5日、ホテルの専用ビーチに出た短時間に写真を撮られた。首都キーウ(キエフ)に戻ったのは5日後だった。  ティモシェンコ氏は1年前の新年休暇もドバイに滞在した。長女エウヘニアさん一家は、侵攻前にドバイへ移住し、今は欧州との間を行き来しているという。  問題は野党だけではなく、ゼレンスキー政権与党「国民の奉仕者」も同様だ。動員令で男性が出国できない中、所属議員のタイ外遊計画が「公私混同ではないか」とやり玉に挙がった。  折しも、最高検ナンバー2がスペインで休暇を過ごしたと報じられ、ゼレンスキー政権が24日に更迭したばかり。相次ぐ不祥事を座視できず、シュミハリ内閣は27日、公職にある者が正当な理由なく外国に渡航することを禁じた。  ティモシェンコ氏の「遠征」について、ウクラインスカ・プラウダは、自国屈指の精鋭部隊「アゾフ大隊」になぞらえ「ドバイ大隊」と皮肉った。「侵攻開始後、富裕層や政治家が巨額マネーと共に移住した」とも記し、苦境にある国民と懸け離れていると問題視している。 【時事通信社】 〔写真説明〕ウクライナのティモシェンコ元首相=2022年9月、リスボン近郊(EPA時事)
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