「キム」名乗る人物が指示役か＝押収の携帯電話にメッセージ―狛江９０歳女性強殺・警視庁

　東京都狛江市の民家で住人の大塩衣与さん（９０）が殺害された強盗殺人事件で、都内の別の強盗事件で逮捕された永田陸人容疑者（２１）から押収した携帯電話に、「キム・ヨンジュン」を名乗る人物から狛江の事件に絡むとみられるメッセージが送られていたことが２９日、捜査関係者への取材で分かった。 　警視庁調布署捜査本部は、事件の指示役の一人だった可能性があるとみて、調べる。 　捜査関係者によると、永田容疑者は、昨年１２月５日に東京都中野区で約３０００万円が奪われた強盗傷害事件で逮捕された。 　警視庁は今月２０日、足立区内にいた永田容疑者を発見し、使っていたレンタカーから携帯電話を押収。解析したところ、狛江の事件の前日、追跡されにくい通信アプリ「テレグラム」を通じ、「キム・ヨンジュン」を名乗る人物から「狛江市」の地名や時間など事件に絡むとみられるメッセージが送られていた。 　このレンタカーは、狛江の事件の複数の実行役が逃走に使用しており、車内からは大塩さん宅から奪われた高級腕時計なども見つかった。 　大塩さんは１９日午後５時２０分ごろ、自宅地下１階の廊下で血を流した状態で発見され、その場で死亡が確認された。　（了）【時事通信社】