１階リビングから血痕検出＝金品の場所案内させたか―狛江の９０歳女性強殺・警視庁

　東京都狛江市の民家で住人の大塩衣与さん（９０）が殺害された強盗殺人事件で、大塩さん宅の１階リビングから血痕が見つかったことが２７日、捜査関係者への取材で分かった。 　大塩さんは発見された際、事務所などがある地下１階の廊下に倒れていた。警視庁調布署捜査本部は強盗グループがリビングで暴行し、金品のある場所を案内させようと地下に連れていったとみて調べる。 　捜査関係者によると、現場検証の結果、大塩さんのものとみられる血痕は１階のリビングで見つかった。自身の居室がある２階からは血痕は検出されなかったという。 　グループは宅配業者を装ってインターホンを押し、玄関を開けさせて大塩さん宅に押し入ったとみられる。 　大塩さん宅は地下１階から地上２階まであり、すべての階で棚が引き出されるなど荒らされていた。家の中からはグループのものとみられる４人の人物の足跡や、複数の指紋が採取された。 　グループが逃走に使用したレンタカーを捜査本部が押収したところ、被害品を含む高級腕時計３本が車内に残されていた。 　大塩さんは１９日午後５時２０分ごろ、結束バンドで両手首を縛られ、血を流して死亡しているのが見つかった。事件の際は１人で家におり、司法解剖の結果、素手で激しく暴行されたことによる多発外傷で、同日正午ごろに死亡したとみられる。　（了）【時事通信社】