集合住宅攻撃の死者３５人に＝東部ソレダル攻防「継続」―ウクライナ

　【ロンドン時事】ウクライナ東部ドニエプロペトロフスク州の州都ドニプロの集合住宅に対するロシア軍のミサイル攻撃で、レズニチェンコ同州知事は１６日、死者数が３５人に達したとソーシャルメディアに投稿した。住人３５人が依然として行方不明だが、発生から２日近く経過する中、生存者発見の望みは急速に薄れている。 　１４日の攻撃以降、現場では必死の捜索・救助活動が昼夜を問わず続けられた。「単発での攻撃としては最大の被害が出たものの一つ」（英スカイニューズ）となり、同知事によると、死者には子供２人が含まれ、負傷者も７５人に上った。報道によれば、フィラトフ市長はこれ以上の生存者が発見される可能性は「限りなく低い」とし、最終的にさらに死者数が増える見込みだと警告した。 　ロイター通信によると、ロシア大統領府は１６日、ウクライナ軍の防空ミサイルによる被害だと主張した。 　一方、英国防省は１６日の戦況報告で、東部ドネツク州の拠点バフムト近郊の町ソレダルの情勢に関し、「１５日時点でウクライナ軍は、（ロシア民間軍事会社）ワグネルの攻撃に直面しながらも（戦線に）確実に踏みとどまっている」と分析。ロシア国防省は先にソレダル「掌握」を宣言したが、ロシアの主張に反し攻防が続いている可能性がある。　【時事通信社】 〔写真説明〕１５日、ウクライナ東部ドニプロの集合住宅でがれきを取り除く救助隊員ら（ＥＰＡ時事）