室内に血痕、ポリタンク＝襲撃後に放火か―飯能３人殺害

　埼玉県飯能市の民家で親子３人が殺害された事件で、被害者宅の室内に血痕が残っていたことが２８日、捜査関係者への取材で分かった。一部が溶けた状態のポリタンクが見つかっていたことも判明。県警は斎藤淳容疑者（４０）＝殺人容疑で送検＝が３人を襲った後、灯油をまいて放火した可能性もあるとみて、詳しい状況を調べている。 　斎藤容疑者は２５日朝、自宅近くに住む米国籍のビショップ・ウィリアム・ロス・ジュニアさん（６９）夫婦と長女を襲撃。３人は頸部（けいぶ）損傷などで死亡した。 　捜査関係者によると、被害者宅には血痕が残っており、斎藤容疑者が室内に侵入してビショップさんらを襲い、追い回した可能性があるという。同容疑者の自宅からは、凶器とみられる鈍器と血の付いた衣類も見つかった。 　事件当日、ビショップさん宅は１、２階の計約３０平方メートルが燃え、室内からは灯油成分が検出された。その後、溶けかけた灯油を入れるポリタンクも見つかった。　 　ビショップさん宅では、車を傷つけた器物損壊容疑で１月に斎藤容疑者が逮捕されたことを受け、防犯カメラが設置された。今回の襲撃の様子が一部映っており、県警は映像を基に斎藤容疑者を特定したという。（了）【時事通信社】