タイ、会議に「国軍外相」招待＝ミャンマー巡りＡＳＥＡＮにきしみ

　【バンコク時事】タイ政府筋は２１日、東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）各国外相を招き、国軍によるクーデター後の混乱が続くミャンマー情勢を話し合う会議を２２日にバンコクで開くことを明らかにした。会議にはミャンマー国軍が任命した外相も招待。国軍に批判的な加盟国は欠席する意向で、ミャンマー問題を巡り、域内できしみが生じる可能性もある。 　タイ政府筋によると、ミャンマー国軍が外相に任命したワナマウンルイン氏とタイのドーン外相のほか、２カ国外相が参加を確認している。マレーシア外務省は「外相も代理も派遣しない」と明言。インドネシアとシンガポールの外相も出席を見送る見通しだ。 　ＡＳＥＡＮは首脳会議や外相会議への国軍関係者の出席を認めていない。１１月中旬に開かれた首脳会議では、国軍を排除する会議の拡大について協議し、同月下旬の国防相会議に国軍関係者を招かなかった。 　ＡＳＥＡＮ議長国は今年はカンボジアで、来年はインドネシアが務める。議長国ではないタイが緊急に会議を主催する理由について、政府筋は「情勢が切迫し、ミャンマーと直接協議する必要があるためだ」と説明した。　【時事通信社】 〔写真説明〕ミャンマー国軍が外相に任命したワナマウンルイン氏＝８月３日、ネピドー（ＥＰＡ時事）