starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

大統領の「罪」つまびらかに=トランプ氏、選挙結果覆す狙い―1月6日議会襲撃・米下院委


 【ワシントン時事】2021年1月6日の米連邦議会襲撃事件を調査してきた下院特別委員会は19日、トランプ前大統領を「反乱の扇動・ほう助」などの容疑で刑事訴追するよう司法省に勧告した。1000以上の証言などに基づき作成された報告書は、トランプ氏が20年大統領選の結果を覆そうとしていた実態を浮き彫りにした。事件当日の動きを再現した。(肩書は当時)  ◇武器の所持、見ぬふり  当日の首都ワシントンは曇りで、朝の気温は6度強。午後1時からの上下両院合同会議で、バイデン前副大統領の大統領選勝利が確定される運びとなっていた。  午前10時前、ホワイトハウス南側の広場にトランプ支持者が続々と集まった。半自動小銃やナイフなど武器を所持している者もいた。警備当局から報告を受けても、トランプ氏は「私を傷つけるためにいるのではない」と主張し、支持者に対し金属探知機を使わないよう指示した。  トランプ氏は前年12月19日に「1月6日に首都で大規模集会を行う。激しいものになる」とツイートしていた。トランプ氏の陣営は大統領選で不正が行われたと訴訟を乱発したが、ことごとく退けられ、打つ手がなくなったことが背景にあったとみられている。  午前11時20分ごろ、合同会議で議長を務めるペンス副大統領に電話し、バイデン氏勝利の結果を覆すよう威圧。拒否するペンス氏を「臆病者」となじった。  ◇「議会へ行進を」  トランプ氏は正午ごろ、集会に登場。数万人を前に「不正選挙」「選挙が盗まれた」などと演説し、「議会まで行進しよう」と訴えた。同氏はこの時、ペンス氏が自分の指示に従うことにいちるの望みを懸けていた。  数日前にはジョージア州当局者に電話し、同州の選挙結果を覆すのに十分な票を「見つける」よう圧力をかけた。選挙結果の確定を阻止するのが最大の狙いだった。  午後1時前後、極右団体「プラウドボーイズ」ら暴徒が規制線を突破して、議会敷地内へ侵入を開始した。現場の治安当局者は、直ちにメドウズ大統領首席補佐官ら高官に危険な状況を警告。プラウドボーイズの幹部(襲撃の計画・扇動の罪で起訴)はその後、トランプ氏の度重なるツイートを「呼び掛け」と受け止めて行動を開始したと供述した。  ◇空白の187分  暴徒の第1陣が午後2時ごろ議事堂に侵入し、上院は急きょ休会に。これと前後し、メドウズ氏の元にトランプ氏の家族を含め、各方面の関係者から「大統領は事態の沈静化に向けて行動を」と求めるメッセージが続々と入り始めた。  集会場からホワイトハウスに戻ったトランプ氏は動かない。それどころか同24分、「ペンスは(選挙結果を覆すために)なすべきことをする勇気がなかった」とツイートし、ペンス氏を非難。これを見たホワイトハウス高官の1人は即座に辞任しようと決断した。6分後、ペンス氏は議場から退避した。  議事堂の窓は割られ、暴徒と警察がもみ合う。下院議長の部屋も破壊され、まさに「混沌(こんとん)」(警備担当の議会警察官)の様相。窓から内部に侵入しようとしたトランプ氏支持者の女性は警官に撃たれた。  トランプ氏は午後4時すぎまで、ホワイトハウス内の私設食堂で保守系テレビ局FOXニュースを見ていた。この間も議員らに連絡を取り、バイデン氏の勝利を認めないよう要求していた。  「あなたの痛みは分かっている。選挙が盗まれたことは誰もが知っている。もう家に帰らないといけない。法と秩序を守らなければならない」  トランプ氏が暴徒に帰宅を促すメッセージを出したのは、同1時10分に演説を終えてから187分後の同4時17分。警察が議事堂の安全確保を発表したのは、同8時ごろだった。 【時事通信社】 〔写真説明〕支持者らを鼓舞するトランプ前米大統領=2021年1月、ワシントン(AFP時事)
    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.