原告の請求棄却＝被爆２世訴訟―長崎地裁

　原爆で被爆した親を持つ被爆２世に対する十分な援護策を取らなかったとして、立法不作為の責任を問い、被爆２世２６人（うち１人は訴訟中に死亡）が国に１人当たり１０万円の損害賠償を求めた集団訴訟の判決が１２日、長崎地裁であり、天川博義裁判長は原告側の請求を棄却した。 　被爆２世への遺伝的影響という争点に対する初めての司法判断とみられる。 　原告側は２０１７年に提訴し、原爆放射線被害の遺伝的影響は否定できず、多くの被爆２世が健康不安にさいなまれており、被爆者援護法の対象を被爆２世にも拡大すべきだと主張。国側は、遺伝的影響を示す科学的根拠はないと反論し、請求棄却を求めていた。　 　広島地裁でも同様の訴訟があり、来年２月に判決が言い渡される予定。（了）【時事通信社】