航空業界、来年黒字化へ＝需要回復の見込み

　【ニューヨーク時事】国際航空運送協会（ＩＡＴＡ）は６日、世界の航空業界が２０２３年に黒字化するとの見通しを示した。実現すれば、新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）前の１９年以来４年ぶり。各国が水際対策を緩和したことで旅客需要が回復し、欧米の航空会社を中心に業績が上向く見込みという。 　ＩＡＴＡは、燃料費や人件費などのコスト増大で利幅は薄く、「業界が強固な財務基盤を確立するには多くの課題がある」とくぎを刺した。 　試算では、２２年は業界全体で６９億ドル（約９４００億円）の赤字だが、２３年は４７億ドルの黒字に転換する。２３年までに欧米・中東の航空各社が相次ぎ黒字化を果たし、中国の「ゼロコロナ」政策の影響が大きいアジア太平洋でも、赤字幅の縮小が見込まれている。１９年は２６４億ドルの黒字だった。　【時事通信社】