いじめ認定、学校対応を問題視＝母娘心中、市教委に答申―仙台

　仙台市泉区で２０１８年１１月、小学２年の女児＝当時（８）＝と母親＝同（４６）＝がいじめを苦に心中したとみられる事件で、事実関係を調べていた第三者委員会は６日、いじめがあったと認定し、学校の対応に問題があったなどとする調査報告書を市教委に答申した。　 　報告書は、女児の体調や欠席状況などを踏まえ、学校側がいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と判断するのが適当だったと指摘。「教職員と市教委の対応で、女児の母親が追い詰められた可能性は否定できない」とも記載した。 　記者会見で第三者委の小野純一郎弁護士は、母親が作ったいじめに関するメモのコピーを、当時の校長が加害児童の保護者に見せたことについて、「軽率な判断だったと認定した」と説明した。 　女児の父親（５１）は「いじめだとしっかり認定してもらったと妻と娘に報告したい」と涙声で語った。一方、いじめと心中の因果関係が検証されなかったことについて「（調査対象とするよう）再三求めてきたが応じてもらえず残念」と語った。 　福田洋之教育長は「内容を精査する。二度と起こらないように具体的な対応を考える」と述べた。当時の校長は既に退職しており、処分ができるかどうかを含め検討するとした。（了）【時事通信社】