中国デモ「天安門の精神再び」＝国際社会に注視呼び掛け―王丹氏

　中国で民主化運動が武力弾圧された１９８９年の天安門事件で学生リーダーを務めた王丹氏は１日、中国全土で広がる「ゼロコロナ」政策への抗議活動について、天安門事件と比較しながら「当時の精神が３３年を経て再び表れた」と述べ、国際社会へ「状況の注視を」と呼び掛けた。都内での記者会見で語った。 　王氏は「学生たちが自由を求める姿に希望をもらった」と話し、求めるものは「天安門事件と似ている」と指摘。抗議活動の今後については「誰にも分からないが、これまでの３０年とは全く違う新しい時代に入った」と評した。 　習近平国家主席がゼロコロナ政策を緩和する可能性については「（緩和で）求心力を失うことを嫌うだろう」と述べ、「緩和しても落ち着いたらまた強め、次に抗議活動が起こったら制圧するかもしれない」と強調。今後、中国政府が抗議活動に対して強硬手段に出る可能性もあるとの見方を示し、国際社会が関心を持ち続けることの重要性を訴えた。　【時事通信社】 〔写真説明〕記者会見する王丹氏＝１日、東京都千代田区