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いまだ悲しみに沈む梨泰院=生存者、残る心の傷―「早く日常を」願う声・韓国雑踏事故


 【ソウル時事】韓国・ソウルの繁華街、梨泰院で起きた大規模雑踏事故から29日で1カ月となった。現場周辺は悲しみに沈んだままで、犠牲者を追悼するメモや花があふれる。一方で、「日常に早く戻りたい」という声も漏れる。  「ごめんなさい」「二度とこんな悲劇がないように」。28日、現場に近い地下鉄・梨泰院駅1番出口や現場となった路地の壁には無数のメモが貼られ、花が供えられていた。  大学入学を控えたキム・ジンウクさん(18)は事故当時、仮装して現場付近でハロウィーンを楽しんでいた。自らは無事だったが「立ったまま息絶えた人や、亡くなった彼氏の手を握って泣く女性もいた」。約40人に心臓マッサージを施し、2人を救ったという。  キムさんは「自分なりの追悼」をするため、時間があるたびにここを訪れている。心的外傷後ストレス障害(PTSD)で病院に通っており、「来るのは心が痛むが、亡くなった人たちはもっと痛かっただろう」と語った。  事故が起きた路地でファッション雑貨店を営む南仁錫さん(80)も事故に遭遇した一人。店の中に3人を避難させたものの、「折り重なった人たちを助けようとしたが、引っ張り出せなかった」と振り返る。消防隊員と共に遺体を運んだと言い、「あの日の記憶がよみがえり、『助けて』という声が聞こえる。頭痛がしてまともに眠れない」と涙ぐんだ。  米軍基地が近い梨泰院はもともと国際色豊かな街で、外国人観光客も多く訪れる。死亡した158人のうち、26人は邦人2人を含む外国人。現場に白い菊の花を供えた東京都在住の会社員、島田友里絵さん(28)は、昨年半年間韓国に留学し、事故後に再び訪韓することを決めた。「死にたくなかったはず。亡くなった人たちの親も悔しいだろう。どこの国の人かに関係なく、悲しい」と話した。  一方、韓国料理屋の女性店主(53)は「夜は街全体ががらんとしている。新型コロナウイルスのせいで売り上げは7割減だったが、今は9割減。破産寸前だ」と嘆いた。「本当に痛ましい事故だが、生きている人間は生きていかなければいけない。こんな状況で誰が梨泰院に来るだろうか」と語る。現場周辺の花やメモは四十九日の12月17日まで残されることになっているが、早く撤去し、梨泰院は安全だとアピールしてほしいと訴えた。 【時事通信社】 〔写真説明〕韓国・ソウルの梨泰院で起きた大規模雑踏事故の現場となった路地の壁面に貼られたメモと、供えられた花=28日 〔写真説明〕韓国・ソウルの梨泰院で起きた大規模雑踏事故の現場=28日、ソウル
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