東京都杉並区職員ら再逮捕＝住基ネットで別の漏えい容疑―警視庁

　住民基本台帳ネットワークシステム（住基ネット）の個人情報漏えい事件で、別の漏えいにも関与したとして、警視庁捜査２課は２８日までに、住民基本台帳法違反の疑いで、東京都杉並区職員市川直央（３２）、職業不詳佐々木洋樹（３４）両容疑者を再逮捕した。同課はいずれも認否を明らかにしていない。 　同課は２０１８年以降、市川容疑者から佐々木容疑者へ２０人分以上の個人情報が漏えいし、その後、暴力団関係者に流出したとみて調べる。 　逮捕容疑は２１年６月、市川容疑者が区役所の端末で住基ネットにアクセスし、都内に住所がある男性の個人情報を検索、閲覧して、住所を佐々木容疑者に伝えた疑い。 　同課によると、佐々木容疑者は暴力団関係者から人物の居場所調査を請け負っており、市川容疑者から口頭やＳＮＳで伝えられていた。個人情報が流出したとされる人物には、暴力団関係者や逮捕歴がある人らが含まれていた。　 　市川容疑者は当時、区民課で住基ネットにアクセスする権限があり、全国の市区町村の住基台帳の個人情報を閲覧することが可能だった。 　捜査２課は５日、都外に住所がある男女計２人の個人情報を住基ネットで取得し、漏えいしたとして市川容疑者らを逮捕した。（了）【時事通信社】