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「ロシア国民の戦争でない」=逮捕の野党指導者インタビュー


 ロシアでウクライナ侵攻を非難し、軍に関する「偽情報」を広めたとして7月に逮捕され、拘束中の野党指導者イリヤ・ヤシン氏(39)が11日までに時事通信の書面インタビューに応じた。2015年に暗殺された故ボリス・ネムツォフ元第1副首相の元側近で「戦争を始めたのは国民ではない」と主張。獄中の反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏と同じく「政権を一貫して批判し、出国を拒んだ」ため弾圧されたと訴えた。主なやりとりは次の通り。  ―逮捕の経緯は。  自分のユーチューブの動画配信で、いわゆる特別軍事作戦を「戦争」と呼び、首都キーウ(キエフ)近郊の民間人殺害に関する英BBC放送の報道を見せた。私の場合、最高10年の禁錮刑となる恐れがある。  ―なぜ国外に逃れなかったのか。  最初の4カ月間、まだ自由の身でモスクワに住み、インタビューやソーシャルメディアで毎日戦争に反対と唱えた。動画配信は社会の関心を集め、数百万の再生回数を記録した。私のような人間を黙らせたい情報機関にも注目された。  私はモスクワの区議として、3月に反戦アピールを発表した。脅迫や圧力を受けたが、ロシアにとどまり、反戦運動を長く続けることを決めた。ロシア人の反戦の声が亡命先だけでなく、モスクワにも存在することが重要だと考えた。  ―ナワリヌイ氏と共通点はあるか。  ナワリヌイ氏は旧友。01年に出会い、長年一緒に活動した。私たちは現政権を一貫して批判し、祖国を離れることを拒否したため、それぞれ収監された。  ―政権側も軍の発表を批判したが。  法治国家の原則は法適用の平等だ。過去数カ月間、プーチン大統領は「軍事検閲」の法案に署名し、戦争批判の責任を重くした。ただ、法律は選択的に(反体制派に)適用されている。与党議員らが軍を批判する場合、おとがめはない。これがロシアの現実だ。  今秋のロシア軍の敗北は、隠すことが不可能なほど大きかった。プーチン氏を批判から守るため、失敗の責任は参謀本部に転嫁された。  ―ネムツォフ氏がもし生きていたら?  反戦運動に肩を並べて参加していることだろう。そして、モスクワの拘置施設で、隣に収監されているはずだ。  ―日本に伝えたいことは。  ロシアは(日本人の)敵ではないとだけ言いたい。この犯罪的な戦争を始め、世界の安全保障を脅かしたのは、ロシア国民ではなく、プーチン氏とその側近だ。  ロシアがいつか戦犯を追い出し、ウクライナ人の前で罪を償い、文明国のコミュニティーに戻ることができると信じている。プーチン氏への軽蔑が、実際には犠牲者であるロシア国民への憎しみに変わらないことを心から願っている。 【時事通信社】 〔写真説明〕裁判所に出廷するロシアの野党指導者イリヤ・ヤシン氏=7月13日、モスクワ(AFP時事)
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