法人所得、７９兆円超で過去最高＝税額はバブル期の７５％、２１年度―国税庁

　国税庁は３１日、２０２１年度に決算期を迎えた法人の申告所得額が前年度比１３．３％増の７９兆４７９０億円で、過去最高だったと発表した。製造業の好調が大きな要因だが、落ち込んでいた旅館・飲食などの業種も増加に転じ、同庁は「コロナ禍の影響から持ち直している」とみている。 　申告税額も同１４．９％増の１３兆９２３２億円と伸びたが、過去最高だったバブル期の１９８９年７月～９０年６月の７５％程度にとどまった。８９年には基本税率が４０％だった法人税が現在は２３．２％と大幅に下がっていることが主な要因という。　 　申告件数は３０６万５０００件。このうち、黒字の割合は３５．７％だった。 　同庁は２１年７月～今年６月までに給与所得などから源泉徴収された税額も発表。前年比８．５％増の２０兆６９１９億円で、過去最高となった。働く人が増えた影響などで給与に掛かる所得税が同４．９％増えたほか、株式配当への課税も同１４．６％伸びたことで全体を押し上げた。（了）【時事通信社】