台北でＬＧＢＴパレード＝２０年迎え回顧展も

　【台北時事】台北市中心部で２９日、性的少数者（ＬＧＢＴなど）への理解を呼び掛ける恒例のパレード「台湾ＬＧＢＴプライド」が実施された。アジア最大規模の同パレードは今年で２０年目を迎え、市内では回顧展も開催。雨天の中、主催者によると１２万人以上が参加した。 　台湾では２０１９年５月にアジアで初めて同性婚が法制化された。相手が外国人の場合には同性婚を認めている国の出身者に限定する規定があるものの、行政訴訟を経て今年９月には初めて日本人と台湾人の同性婚が実現した。 　２９日、パレードの起点となった台北市政府前広場は、降りしきる雨にもかかわらず大勢の人でにぎわった。台湾内外からの参加団体は２００を超え、ＬＧＢＴ当事者だけでなく、多様性に賛同する住民らがＬＧＢＴを象徴する虹色の旗やリボンを身に着けて街を行進した。 　今回が初参加だと言う会社員女性（２５）は「ここ数年で急速にＬＧＢＴに対する寛容さが増していると感じる。みんなが生きやすい社会になればいい」と語った。 　主催する「台湾レインボー市民行動協会」によると、０３年に始まった同パレードは徐々に参加者が増加。新型コロナウイルスが流行する前の１９年には過去最多の２０万人が集まった。　【時事通信社】 〔写真説明〕２９日、台北市で開催された、性的少数者（ＬＧＢＴなど）への理解を呼び掛ける恒例のパレード