４６３０万円誤送金で和解成立＝阿武町側に解決金３４０万円―山口地裁支部

　山口県阿武町が４６３０万円を誤送金した問題で、町が全額の返還と弁護士費用支払いなどを田口翔被告（２４）＝電子計算機使用詐欺罪で起訴＝に求めた訴訟は２２日、山口地裁萩支部で和解が成立した。同被告が町と町民に謝罪し、解決金約３４０万円を支払う内容で、裁判官が提示した和解案に双方が同意したという。 　町はこれまでに、田口被告が出金した決済代行業者の口座を仮差し押さえするなどして誤送金のほぼ全額を回収。被告側は町が未回収としていた約３４０万円について法務局に供託していた。 　同町の花田憲彦町長は「町民およびすべての方々に改めて心からおわび申し上げる。二度とこのようなことのないよう努力する」とのコメントを出した。同被告の代理人弁護士は、取材に「謝罪の言葉をきちんと表明できてよかった」と語った。 　１０月５日に開かれる初公判で田口被告側は無罪を主張する方向で検討している。　（了）【時事通信社】