「不自由展」名古屋で開催＝昨年は郵便物破裂

　国際芸術祭「あいちトリエンナーレ２０１９」で、抗議を受け一時中止された「表現の不自由展・その後」の作品などを展示する企画展が２５日、名古屋市中区の市施設「市民ギャラリー栄」で始まった。会場周辺には拡声器で展示に抗議する人もおり、多数の警察官が警戒する中、市民らが次々と訪れた。２８日まで。 　展示されているのは、従軍慰安婦を象徴する少女像や、昭和天皇の肖像を燃やすシーンのある映像作品など９作品。立ち止まって食い入るように眺める来場者の姿も見られた。 　昨年７月にも同じ会場で開催されたが、郵便物を開封した際に爆竹とみられるものが破裂する騒ぎがあり、会期中に中止となった。主催団体によると、今回はチケットを事前購入制としたほか、来場者の手荷物検査を実施するなど安全対策を強化したという。　 　３年前に不自由展を見た知人に勧められたという愛知県津島市の無職日下京子さん（６７）は、「初めて少女像の実物を見た。来て良かった」と話した。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕「表現の不自由展・その後」の作品などを並べた企画展＝２５日、名古屋市中区