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トランプ氏支持者に広がる憎悪=「FBI殺せ」呼び掛けも―米


 【ワシントン時事】米連邦捜査局(FBI)によるトランプ前大統領の邸宅への家宅捜索をめぐり、トランプ氏支持者らの間で司法当局への憎悪が膨らんでいる。保守系メディアは「司法の政治利用」と非難。インターネット上では捜査官への攻撃を呼び掛ける声も上がり、不穏な空気が立ち込めている。  11日、オハイオ州シンシナティでライフル銃を持った男がFBI支部への侵入を図り、警官との銃撃戦の末に死亡した。トランプ氏が立ち上げた交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」上には、この男と同姓同名のアカウント名で「FBIは見つけ次第殺せ」、「私と連絡がつかなければ、FBIを攻撃しようとしたのは本当だったと思ってほしい」などと書き込みがあった。  首都ワシントンでも14日、連邦議会付近のバリケードに男が車で突っ込み、銃を複数回空に撃った後に自殺する事件が起きた。動機は分かっていない。  米メディアによると、FBIと国土安全保障省は12日、法執行機関の職員に警戒を呼び掛ける異例の通達を出した。通達は「ネット上で連邦職員や施設への暴力的な脅迫が増えている」と指摘。放射性物質をまき散らす「ダーティー・ボム(汚い爆弾)」をFBI本部前に仕掛けるという脅迫もあれば、「内戦」や「武装反乱」を呼び掛けるものもあったという。  捜査機関への憎悪をあおっているのはトランプ氏本人だ。「FBIは(捜索時に)防犯カメラを切るよう迫った。彼らが押収した物は適切だったのか、何かを『仕掛けた』のか、確認のしようがない」。トランプ氏は14日、トゥルース・ソーシャルの投稿で、FBIによる証拠の捏造(ねつぞう)をほのめかした。  トランプ氏は、2020年の大統領選についても根拠なしに「大規模な不正があった」と主張した。これを信じた支持者らは昨年1月、連邦議会議事堂を襲撃。今も「不正」を信じている人は少なくなく、CNNテレビの7月の世論調査では、共和党支持層の66%が「バイデン大統領の勝利は正当でない」と回答した。 【時事通信社】 〔写真説明〕米連邦捜査局(FBI)本部=15日、ワシントン
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