灯籠に平和の祈り込め＝浦上川で万灯流し―長崎

　原爆投下から７７年を迎えた９日夜、長崎市の爆心地近くを流れる浦上川周辺で、犠牲者を追悼する「万灯流し」が行われた。平和への祈りなどのメッセージが書かれた灯籠は例年、川に流されるが、新型コロナウイルス流行に伴う「密」を防ぐため、昨年に続き灯籠は川辺に置かれた。 　浦上川では原爆投下後、水を求めて多くの被爆者が集まり、亡くなった。今年は約８００個の灯籠が川辺に置かれ、長崎市から参加した小学５年の男児（１１）は平和への願いを込めて「核兵器のない世界へ」とメッセージを書いた。男児の母親（４１）は幼い頃から原爆の恐ろしさについて学んできたと話し、「（今後は）伝える人がいなくなる。自分が聞いたことは伝えていかないといけない」と訴えた。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕浦上川周辺で行われた「万灯流し」で、川辺に置かれた灯籠に手を合わせる子供ら＝９日午後、長崎市 〔写真説明〕浦上川周辺で行われた「万灯流し」で、川辺に置かれた灯籠に手を合わせる子供ら＝９日午後、長崎市