starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

「仏仏交換」で縁を紡ぐ=坊主バーでわらしべ長者


 作務衣(さむえ)姿の現役僧侶の法話やお経を聞きながら、お手製カクテルも堪能できる東京・四谷の「坊主バー」で1日、昔話「わらしべ長者」さながらの物々交換ならぬ「仏仏交換」が始まった。店主で浄土真宗本願寺派の善念こと藤岡善信さん(45)は新型コロナウイルス禍で人とのつながりが難しくなった今だからこそ、「ご縁を可視化して平和につなげたい」と話す。皆が集う憩いの場にしたいと、最終目標は「お寺」だそうだ。  わらしべ長者は、身寄りのない若い侍が奈良県桜井市の長谷寺の観音様にお祈りし、夢に現れた僧侶の「寺を出て最初に触れた物を持っていけ」とのお告げに従い、わらしべを持って歩いていくうちに反物や馬と交換し、最後に長者となる物語だ。  藤岡さんが交換のために用意したのは、チベットの高僧がお祈りした「ツァツァ」と呼ばれる小さな仏塔で、これももらい物だ。托鉢(たくはつ)の器に「大切な思い出のある物」を入れてもらって交換していき、用意したノートに思い出の物にまつわるストーリーをつづってもらう。  藤岡さんは20代の頃、僧侶の学校を卒業して進路に迷っていた際、坊主バーを店ごと知人から譲り受けた。当初こそ赤字だったが、BBCやCNNなどの海外メディアに取り上げられたことで世界中からお客さんが集った。「全て頂き物でここまで生きてきた。仏教で大切な『縁』の思想を伝えたい」と語った。  ツァツァは初日、日食観察グラスと交換された。2日に訪れた弁護士の黒羽倫子さん(42)は「自分はクリスチャンだが、縁を大切にする考えはとても素晴らしい」と話した。神宮球場でプロ野球ヤクルト―中日戦を観戦した帰りで、村上宗隆選手の史上初5打席連続となる本塁打を目の当たりにした感動を伝えたいと言い、観察グラスは応援グッズ「カンフーバット」に置き換わった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕昔話「わらしべ長者」さながらの物々交換ならぬ「仏仏交換」を始めた坊主バー(東京・四谷)の善念こと藤岡善信さん(左)(坊主バー提供)
    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2025
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.