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筋金入りの対中タカ派=台湾訪れたペロシ氏


 【ワシントン時事】中国のかつてないほどの威嚇にもかかわらず台湾訪問を決行した米民主党のペロシ下院議長は、米政界でも筋金入りの「反中派」として知られる。若手議員の時期から中国の人権問題を糾弾し、中国政府をいら立たせてきた逸話は数知れない。  ペロシ氏は天安門事件から2年後の1991年、北京の天安門広場を訪問。「中国の民主主義のために亡くなった方々へ」と書かれた横断幕を掲げ、共産党体制による民衆弾圧を批判した。2008年には、インドでチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世と会談した。  中国政府によるウイグル族迫害をめぐっては昨年、北京冬季五輪に政府高官を派遣しない「外交ボイコット」を各国首脳に呼び掛けた。今年7月、米紙ポリティコのインタビューで「商業的利益を理由に人権侵害に立ち向かうことができないなら、人権について発言するあらゆる道徳的権威を失う」と語っている。  ホワイトハウスの懸念を押し切って訪台したのは、11月に控えた中間選挙も影響しているとみられる。複数の米メディアは、下院で与党民主党の過半数割れを予想。82歳と高齢のペロシ氏が下院議長という重要な立場で台湾を訪れる機会は、今回が最後という見方があった。  ペロシ氏は40年、東部メリーランド州ボルティモア生まれ。87年、西部カリフォルニア州のサンフランシスコ市を擁する選挙区で下院議員に初当選し、現在18期目。07年、女性で初めて下院議長に就任し、11年に退任後、19年に議長に返り咲いた。夫ポールさんとの間に5子をもうけ、9人の孫を持つ。 【時事通信社】 〔写真説明〕チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世(左)と会うペロシ米下院議長=2008年3月、インド・ダラムサラ(AFP時事)
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