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プーチン政権、飛び地の孤立警戒=貨物封鎖、バルト海NATO化―核でけん制・カリーニングラード


 ウクライナをめぐって北大西洋条約機構(NATO)とロシアの対立が続く中、プーチン政権はバルト海に臨む自国領カリーニングラード州の孤立化に警戒を強めている。NATO加盟国の東欧ポーランドとリトアニアに挟まれた飛び地であり、北欧スウェーデンとフィンランドも加盟してバルト海が「NATOの湖」となれば、戦略的要衝が陸と海から脅かされかねないためだ。  リトアニアは6月18日から、欧州連合(EU)の制裁対象の貨物を積んだ列車の通過を禁止した。ロシア本土から同盟国ベラルーシまでは問題ないが、カリーニングラード州へと向かう列車は最終的にリトアニアを通過しなければならない。  ロシア外務省は20日、対抗措置を警告。プーチン大統領に近いパトルシェフ安全保障会議書記が21日に現地入りして「リトアニアに深刻な悪影響を及ぼす」と述べた。当面は経済面の措置にとどまるとみられるが、封鎖への危機感は強い。  強硬論も飛び出しており、報道によると、旧ソ連国家保安委員会(KGB)出身のジャバロフ上院外交第1副委員長は、自衛権を持ち出して「(封鎖されれば)軍事衝突に至る可能性がある」と発言。ロシア軍は実際、6月にカリーニングラード州で軍事演習を行った。北欧2カ国のNATO加盟の動きに合わせるかのように、バルト海周辺で領海・領空侵犯も繰り返している。  「発火点」となり得るのはどこか。かねて注視されてきたのは、カリーニングラード州を取り囲むポーランドとリトアニアの2国間国境、通称「スバルキ・ギャップ」。ロシアとしては、約100キロの国境地帯を制圧すれば、ベラルーシからカリーニングラード州に至る「回廊」を築けると同時に、バルト3国を孤立化できる。NATOが侵攻プランとして恐れているものだ。  ベラルーシは2月の憲法改正により、ロシア軍の核兵器を配備できるようになった。カリーニングラード州では核弾頭を搭載可能な地上発射型ミサイルシステム「イスカンデル」が展開。5月に模擬発射の演習を実施し、NATOを威嚇した。  米政治専門紙ポリティコ(電子版)は6月20日、ウクライナ侵攻の中、スバルキ・ギャップが「地球上で最も危険な場所」と化していると報道。「NATOとの軍事衝突に発展した場合、ロシアの最初の攻撃目標になる」と警鐘を鳴らした。 【時事通信社】 〔写真説明〕ロシア領カリーニングラードとリトアニアの国境に差し掛かる貨物列車=6月21日、リトアニア南西部キバルタイ(EPA時事) 〔写真説明〕ロシアの飛び地カリーニングラード=2018年6月(AFP時事) 〔写真説明〕ロシアの飛び地カリーニングラードで展示されているソ連時代の潜水艦=2018年6月(AFP時事)
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