米大統領「悲劇的な過ち」＝共和党は「勝利」と歓迎―最高裁判決

　【ワシントン時事】米連邦最高裁が人工妊娠中絶の憲法上の権利を認めない判断を下したことを受け、バイデン米大統領は２４日、ホワイトハウスで演説し、「悲劇的な過ちだ」と批判した。一方、共和党は「大いなる勝利」（トランプ前大統領）と歓迎した。 　バイデン氏は保守化した最高裁が「国民の多数意見から乖離（かいり）」し、「米国を先進国の外れ者にした」と指摘。「女性の権利を守るために私の力を全て使う」と誓い、１１月の中間選挙で民主党に投票するよう有権者に呼び掛けた。 　オバマ元大統領も「最高裁は国民の本質的自由を攻撃した」とツイート。ペロシ下院議長は声明で「民主党は（中絶の権利の）法制化に向けて闘い続ける」と強調した。 　一方、トランプ氏は２４日の声明で「（胎児の）命にとってこの世代最大の勝利だ」と強調。保守系判事を多数指名した自身の「成果」だと誇った。共和党上院トップのマコネル院内総務も「歴史的勝利だ」とコメントした。　【時事通信社】 〔写真説明〕２４日、ホワイトハウスで、連邦最高裁の判決を受けて演説するバイデン米大統領（ＡＦＰ時事）