松本常任理事が初当選＝新人２人の争い制す―日医会長選

　任期満了に伴う日本医師会（日医）の会長選挙が２５日、東京都内で行われ、松本吉郎常任理事（６７）が松原謙二副会長（６５）を破り、初当選した。任期は同日から２年。 　選挙は、各都道府県医師会から会員数に応じて選ばれた代議員３７６人による無記名投票で実施された。 　新会長の松本氏は埼玉県医師会出身で、皮膚科と形成外科が専門。２０１６年に日医常任理事となった。松原氏は大阪府医師会出身の内科医で、１３年から日医副会長を務めていた。 　政府は、新型コロナウイルスの感染拡大で病床が逼迫（ひっぱく）した反省を踏まえ、かかりつけ医の役割の法制化を目指しているが、日医は反対を表明。マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」の運用に必要なシステムの導入も迫られている。新会長は早速、こうした課題への対応で手腕が問われることになる。 　２０年の前回会長選挙では、副会長だった中川俊男氏と５期目を目指した横倉義武氏が激しく競り合い、中川氏が初当選した。中川氏が今期限りで退任する意向を表明したため、今回は新人２人による争いとなった。　（了）【時事通信社】