石井隆さん死去、７５歳＝「ヌードの夜」「ＧＯＮＩＮ」監督

　暴力やエロスを題材にした「ヌードの夜」などの個性的な作品で支持された映画監督の石井隆（いしい・たかし、本名秀紀＝ひでき）さんが５月２２日午後７時５３分、がんのため東京都内の自宅で死去した。７５歳だった。仙台市出身。葬儀は近親者で済ませた。 　早稲田大在学中から雑誌で執筆を始め、その後、劇画も発表し、１９７７年の「天使のはらわた」が評判を呼んだ。同作は日活のロマンポルノで映画化され、シリーズ２作目から自身で脚本を手掛け、８８年の「天使のはらわた・赤い眩暈（めまい）」で監督デビューを果たした。 　９２年の「死んでもいい」で一般映画に進出。９３年の「ヌードの夜」を経て、９５年には佐藤浩市さんらが出演した話題作「ＧＯＮＩＮ」を監督した。独特のスタイリッシュな映像とアクションはクエンティン・タランティーノ監督ら海外からも注目を集めた。他の作品に「花と蛇」シリーズなど。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕映画監督の石井隆さん（事務所提供）